造園業って実はクリエイティブで、今時の働き方を実践している仕事なのではないかと思うのです。

まさかそこに行きつくとは思いませんでした。今いる会社は草刈り、除草剤散布、芝張りなどを行っている会社です。公務員時代、仕事がしんどくてきつくなると、仕事帰りや時間休をとって、いつも公園に行っていました。自然の中にいるとメンタルにいいということで休職中も公園にいることが多かったですね。何か所か行きつけの公園があって、ベンチに座ってぼーっと芝生や木々を見ていました。あまりにもよく公園に行くので「いっそのこと公園で働けたらいいのに」と半分冗談、半分本気で思っていましたが、現実になりました。願えば叶うってやつでしょうか。

 

まだこの仕事に就いて日が浅いですが、実は造園業ってクリエイティブだし、最先端の働き方なんじゃないかと感じました。

①クリエイティブ性

例えば、ゴルフ場での除草剤散布は、広いキャンパスにもれなく絵を描くのに似ています。コースは色んな形をしているし、木の生え方も現場によってバラバラなので、自分の頭で散布の順序を考えて撒いていくことはクリエイティブだと言えそうです。反対に、草刈りは消しゴムで絵をきれいに消していくように作業する点がそれです。もくもくと集中して作業する仕事は私に向いている気がします。これまでパソコンや書類の事務作業が苦手だった私にとって、体を動かしながらもくもくと集中でき、かつ、クリエイティブ性もあってその成果が目に見えるというのは新鮮で合っている気がしています。

 

成果主義でフレックス制に近い働き方、そして人間性を保てる働き方

草刈りだと、いつまでに、どの範囲の草を刈るという仕事が与えられ、それを達成するために段取りを組むわけですが、工期さえ守っていれば、どう働くかはその現場のリーダーの裁量に任されるわけです。「ある程度目途がたっているから、今日はここまでで切り上げよう」という判断も可能で、一定範囲の草を刈るという結果さえ出せれば、その過程は自由です。定時を過ぎることもあれば、定時より早く終わることもあります。ひとつのプロジェクトを達成するために、個人の裁量に合わせて働ける。これってコンサルとかIT系の職種で言われるやつと一緒やんと思ったわけです。

そして、雨が降れば作業はできないので休みになります。暑い日に一日中働くことはできないのでちゃんと休憩を挟むし、体力の限界もあるので根詰めてやることは推奨されていないし、そんなことできないという共通認識があるので、そういう意味で人間らしい働き方が実現されていると感じます。デスクワークだと汗をかいて息切れするようなことはないですが、実際は脳という肉体を酷使しているわけで、本来なら休憩をとらないといけないし、際限なく働くことはできないはずです。しかし、どれだけ脳を使っているかは目に見えないから、第三者にわかってもらえないし、自分でもよくわからず限界まで酷使して、結果脳の筋肉が肉離れになってうつ病などのメンタル疾患になるんだと思います。他人の目を気にする私にとっては余計しんどくなる状況から抜け出せなくなりますね。肉体労働だと汗をだらだらかいて、息が上がっていたら他の人も「大丈夫?少し休みなよ」となるかもしれませんが、デスクワークだとそうはならないですからね。ですので、事務職の公務員の皆様には是非、あなたの仕事は脳という筋肉をたくさん使っているのですよ、使いすぎると肉離れになるので休憩をとってメンテナンスしてくださいねと言いたいです。その疲労度を自覚するのが苦手な人、周囲には敏感なくせに自分には鈍感な人には特にそれを大切にしてもらいたいです。