公務員の資質として真面目さは武器になる、がそれは諸刃の剣

 

簡単に自己紹介から。新卒から国家公務員と地方公務員として計10年働くも、その間、適応障害うつ病で休職と復職を繰り返し、もがきあがいた結果退職することに。大手人材紹介会社に転職するも3日でギブアップし退職。現在は造園業で働いている30代の妻子持ちです。このプログは、働くとは何か、人生とは何か、自分は何者かになれるのか、など主に仕事をめぐって私自身がこれまで悩みもがき苦しんできた経験を基に発信しているブログです。私と同じように仕事に悩む公務員の皆様に寄り添うことができればいいなと思い始めました。

 

さて、「公務員の資質として真面目さは武器になる、がそれは諸刃の剣」についてですが、数ある職業の中でも公務員は真面目さがデフォルトとして必要になるし、公務員をやっていく上で大切な武器になると思っています。なぜなら、全体の奉仕者として公平、平等を考えて仕事を進めていくことになるし、対外的にも対内的にも規則にのっとた事務処理が期待され、それが求められているからです。

 

しかしこの「真面目さ」ってものは厄介な言葉ですね。抽象的な概念で数値化できるものじゃないからですね。だいたい周りの「あいつは真面目だ」という評価も、その人の行動や言動から、つまり外形的に判断されるわけで、その人の内面の考え方、性質と異なっているケースもままあるように思います。私自身、周囲から真面目と言われることが多く、自分でもそうなんだろうなと思うこともありますが、一方で本当の自分は不真面目なところもあると思っています。そりゃ人間ですから。でも仕事の上では、真面目に取り組むわけですが、中には「あれ、これはおかしいのでは」と思うときにも組織や上司の意向に沿うように事務処理を進めることがあって、そういうときにちょっとずつ自分の建前と本音の乖離が大きくなってきて、葛藤が生まれてきます。

 

メンタル不調になりやすい人の特徴としてよく言われることのひとつとしてこの「真面目さ」があるんですが、周囲の期待に合わせた真面目さには注意が必要だと思います。例えば、周りの職員はなかなか休みを取らない部署にいると、自分まで休みを取りづらく感じ、実際休まなくなるとか。休みを取るのは不真面目と思われるんじゃないか、とか、もう少し行き過ぎると税金で給料が支払われているのに有給使っていいのだろうか、とか。制度としてあるので全くそんなこと考えなくていいんですけどね。とにかく、真面目過ぎるとあれやこれや倫理観、正義感が顔を出してきて、余計なことまで気にしてしますので精神的に疲れてしまうんだと思います。

 

私は真面目だとよく言われる人間で、メンタル疾患になりました。でも、真面目であることが短所というか、欠点だと考えるのはおかしい気がします。やっぱり、不真面目であるより真面目である方が社会生活を送る上では望ましいと感じるし、無理に不真面目になる必要はないと思います。何事も程度問題であって、真面目なことはそれ自体素晴らしいことだけども、真面目過ぎるのはちょっと黄色信号かもね、と思うのがちょうどいいのかもしれません。