【公務員×メンタル×転職】にふてりあ@元公務員

「公務員として働く人の心身の健康を守りたい」をミッションにしています!

【体験談】休職から職場復帰!公務員として再び働くために大切なことは

にふてりあです。今回は「【体験談】休職から職場復帰!公務員として再び働くために大切なことは」についてお話します。私は適応障害うつ病で休職と復職を何度か繰り返してきて、休職中就労移行支援事業所、いわゆるリワークにも通ったこともあります。そんな体験からスムーズな職場復帰のために大切なことを3つお話ししようと思います。

 

 

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「君、バイタリティー0って珍しいね」転職時の適性検査を見て言われたひとこと。メンタルよわよわの私です。事務系の国家公務員と地方公務員として計10年働くも、その間、適応障害うつ病で休職と復職を繰り返し、苦闘の末退職することに。それからなんとか食いつないで今を生きている30代の妻子持ちです。仕事をする中で働くとは何か、人生とは何かなど私自身が悩みもがき苦しんできた経験を率直に綴っていますので、自由にコメントくださいね!

 

セロトニンのプールを貯める


まず一つ目は、セロトニンのプールをしっかり貯めておくことです。セロトニンは目に見えないし、数値化することもできないので客観的に分析することができないんですが、メンタルを安定させるための重要な要素であることは間違いないです。まずセロトニンが不足しているとちょっとしたことで不安を感じやすくなったり、気持ちの切り替えができなくなってしまいます。それは生理学的な働きなので、自分の意志でどうこうできるものではないです。ですので、「もう不安を感じないようにする!」と心に決めて気持ちをコントロールしようと思ってもコントロールできるものじゃないです。セロトニンが不足していると間違いなく感情が落ち込みやすくなります。血糖値が下がるとお腹がすくように、神経伝達物質の働きによって感情や気持ちの向かう先が決まってしまいます。

 

日本人はそもそもセロトニンが少ない民族で、その中でも特にセロトニンが少ない人がいるんだと思います。たぶん私たちはそのグループに入っていて、セロトニンが普通の人から「そんな不安になってもしょうがないじゃん、別のことを考えなよ」とアドバイスされても、やりたくてもできないんです。だから、セロトニンが少ない状態で復職しても、きっとまた仕事のストレスに耐えきれなくなって、逆戻りになってしまいます。だから、復職にあたっては、まず薬や運動などでセロトニンの濃度を高めておくことがめちゃくちゃ大事だと思います。これができていないといくら認知行動療法をやったり、リワークで仕事復帰の準備をしていたとしても、一気に吹き飛んでしまいます。土台になる部分なので、ぜひ主治医の指示にしたがって、服薬管理は徹底して実践してもらいたいなと思います。

 

なぜそこまで言えるのかというと、私自身、苦い経験をしているからです。精神科や心療内科で処方される薬にはものすごく抵抗があって、できれば飲まずに、自分の力だけでメンタルを安定させ、仕事復帰したいという強い思いがあって、実際にそうしてみましたが、あえなく撃沈してしまったからです。だから、皆さんには同じ経験をしてもらいたくないので、まずはしっかり服薬してセロトニンのプールをいっぱいにして復職を迎えてほしいなと思います。

 

休職前の自分とは別人


二つ目は、休職前の自分とは別人になっていることを自覚することです。休職前まではバリバリ働いていた人も多いと思います。バリバリ働いて、だんだん調子が悪くなってきて、いつの間にか休職する状態まで悪化していたなんてパターンも多いはずです。そんな人は、休職期間中ある程度エネルギーが充電されて、いざ復職を迎えた時、心のどこかで「この遅れを取り戻そう」とか「まだ以前のようにしっかり働けるはずだ」と思ってしまいがちなんですが、その考えはものすごく危険です。

 

なぜなら、バリバリ働いていたからメンタル不調になったわけで、一回複雑骨折してしまったら、骨がくっついたように見えても、前と同じように全力疾走することはできないとしっかり、腹の底から理解すべきです。この認識が甘いと、前の自分と比較して、「あれ、おれってこんなに仕事できなかったっけ」と落ち込んだり、「周りのスピードについていけない」と焦ってしまったりして、メンタルが急激に悪化してしまいます。前の自分とは別人で、仕事が前よりできない自分になっていることを受け入れないといけませんし、他の人は本来そんな感じで7割程度で仕事しているってことに気が付かないといけません。

 

変わることと変わらないことがある

 

三つ目は、変わることと変わらないことがあることを自覚することです。リワークなどに参加すると、自分の自動思考やスキーマに気づき、認知を修正する訓練に取り組むこともあると思います。そうした訓練では、自分の考えの癖を矯正する練習をするわけですが、何もそれによって自分がメンタル最強になれるわけではなく、劇的に仕事に順応できるようになることはありません。認知行動療法などは時間をかけて、徐々に思考を修正していくモデルなので、いわば復職はスタートラインに立っただけにすぎません。これから起こるであろう、様々なシチュエーションにうまく対応することができて、訓練の成果がでてくるものです。

 

したがって、何か休職期間中に自分の思考が健全になったからこれで大丈夫と思うのはありえなくて、1ミリ変わったくらいの感覚でいる方がいいです。そして、自分なんてそんな短期間で考えや思考が変わるものではないので、変わるところと変わらないところがあると思った方がいいです。何十年もその自分を生きてきて、それでメンタル不調になったんだけども、それも含めて自分なので、変えるところと変えられないところがあるということはよく自覚する必要があります。自分という人間は、そんな簡単に変わりません。ミリ単位でこれから徐々に変わっていく存在です。

 

退職することなくスムーズに復職するためには


最後にまとめると、休職から復職して公務員として働くためには、まずセロトニン濃度を高めて、脳科学的に過剰に不安を感じる状態から脱していること、そして、休職前の自分に戻ろうとしないこと、そして、一気に別人になることはできないことを自覚することが大切です。

これらによって、退職することなく再び公務員として働ける確率がぐんと高まると思います。これらを試してみて、やっぱりうまくいかないときは、そもそもあなたにとって公務員の世界は肌に合っていない可能性があるので、転職を考えたほうがいいかもしれません。以上です。それではまた!